OPC UAの仕様書

OPC UAの仕様書の構成は図の通りです。Core Specification Partsで特に重要なのはPart 3です。Part 5のInformation Modelは”空の情報モデル”を定義しています。 ”空の情報モデル” はServer自体の定義が主になり、OPC UA SDKの開発者には重要ですが、アプリケーション開発者にはそれほど重要ではありません。Part 3を習得した後にその他のPartを読むという読み方が効率的です。

OPC UAの仕様書の各パートの概略

OPC UAの仕様書の各パートの概略は表の通りです。

パートNo パート名 説明
Part1 Overview and Concepts OPC UAの概念と概要を示します。 このドキュメントを読むと残りの部分を理解するのに役立ちます。
Part2 Security Model OPC UAのセキュリティモデルについて説明します。OPC UAの実行が予想される物理、ハードウェア、およびソフトウェア環境のセキュリティの脅威について説明します。
Part3 AddressSpace Model AddressSpaceとそのObjectについて説明します。このパートはOPC UA情報モデルの基礎となるAddressSpaceについて説明します。
Part4 Services サービスはOPC UA Serverによって実装され、OPC UA Clientによって呼び出される抽象的なリモートプロシージャコール(RPC)のコレクションです。
Part5 Information Model 空のOPC UA ServerのAddressSpaceの定義を説明します。
Part6 Mapping セキュリティモデル、抽象サービス、データ構造、および物理ネットワークプロトコル間のOPC UAのマッピングを指定します。
Part7 Profiles OPC UA製品のテストとテストの性質に関する機能を分離するために使用されるProfileについて説明します。
Part8 Profiles データアクセス(DA)に関連する情報モデルを定義します。特に、追加のVariableTypesとデータアクセスに必要なNodeClassとAttributeの補足的な説明、追加のPropertyが含まれています。
Part9 Alarms and Conditions AlarmとConditionの表現を指定します。OPC UA AddressSpaceのAlarmとConditionの情報モデル表現が含まれています。AlarmはIEC 62682およびISA 18.2に従って設計されています。
Part10 Programs プログラムに関連する情報モデルを定義します。これにはNodeClassの説明、標準のProperty、Method、Event、およびそれらに関連する動作とプログラムの情報が含まれます。
Part11 Historical Access ヒストリカルアクセス(HA)に関連する情報モデルを定義します。特に、履歴アクセスに必要なNodeClassとAttribute、Property、および補足説明が含まれています。
Part12 Discovery さまざまなシナリオでDiscovery Serverがどのように動作するかを指定しClientとServerが対話する方法について説明します。
Part13 Aggregates アグリゲート(集計)に関連付けられた情報モデルを定義します。最小、最大、平均などの集計を返す方法を指定します。集計は現在および過去のデータで使用できます。
Part14 PubSub PubSub通信モデルを定義します。OPC 10000-4のサービスによって定義されたClientとServerパターンを補完するOPC UAパブリッシュとサブスクライブのパターンを定義します。